SEASONS【完】




心配そうに見る彼の目を、真っ直ぐ捕えることが出来なかった。



でも、目をそらしても、彼はずっと見てくる。


その視線に耐えられなくなって、思わず涙が零れた。


少しずつ、ゆっくり流れた。



それを見た彼は、あたしの頭をそっと撫でた。


優しく撫でられ、その温もりを感じると、より一層涙が零れる。



それに気付いたのか、静かに撫でていた手が離れて、ギュッと抱きしめられた。



急なことで、あたしの思考回路が正常に働いてくれない。