「お父さんは今日はお仕事ですか?」
「大阪に単身赴任してるんだ、うちのパパ」
そう。
1年前大阪に行ったパパ。
冬に会いに行ったけど、それ以来会ってない。
「そういえばパパから杏に手紙が届いてたわよ」
手紙?
そんなの、今まできたことないのに。
「キッチンのテーブルに置いてあるわよ」
ママにそう言われて、私は手紙を探しに行った。
あ、あったあった。
中を開けてみると、1枚の写真と手紙が入っていた。
写真にはパパと大阪城がうつっていた。
手紙には、最近のパパのこととか、ママと私を心配する文章がかかれていた。
「じゃ、宇野くんよろしくね」
「任せてください!」
リビンるときグに戻ると、丁度ママが宇野くんに何かを頼んでいるときだった。
ママのことだから、どうせロクなこと頼んでないはず。
「何を頼んだの?」
「なんでもないわよ?オホホ」
ママも宇野くんもニコニコしてる。
…嫌な予感。

