おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜

「だって、おまえベロベロに酔っ払ってたからさ……」


 金沢の腕を解きながらそう言うと、


「もう酔ってないから、しよう?」と彼女は言った。


「何を言って、ん……」


 金沢は俺の頭を両手で挟み、唇を俺の口に押し付けて来た。

 そして、すぐに舌を俺の口に差し込んで来た。


 やべー、俺までその気になっちまいそうだ。


 俺は金沢がちょっと可哀相かなと思ったが、そこは心を鬼にして、金沢から顔を離した。


「あん……、止めちゃうの?」


「時間がないんだ。もうすぐ出掛けるから。おまえも起きて、帰る支度をしてくれ」


 俺はそう言って部屋を出た。「バカ!」という、金沢の罵声を背中で聞きながら。