おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜

「好きな人って、俺がか?」


「あたりまえでしょ?」


「ずいぶんいきなりな質問だなあ……」


 いきなりだし、軽く冗談で返そうかとも思ったが、金沢の目が真剣で、そうは行かない雰囲気だ。


「それは、その……」


「うんうん」


「えっと……参ったなあ」


 俺はつい金沢から目を逸らしてしまった。すると金沢は、


「私以外に、っていう意味よ?」

 と言った。

 金沢は、俺が口ごもるのは、俺が金沢を好きで、その相手から面と向かって聞かれて、答えに困っていると思ってるっぽい。


 だとすると、それは間違いだ。