おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜

「俺なんか、有希から見たらひとまわりも上のおじさんだし、せいぜいお兄さん代わりに見られてるんだろうな、って……」


「私はおじさんの事、お兄さんともおじさんとも思ってないよ?」


「ほんとか? おじさんって呼ばれながらそう言われても、説得力ないんだけど?」


「だって、最初におじさんって呼んだから、その呼び方が馴染んじゃったんだもん」


「そっか。でもこれからはおじさんはなしな?」


「じゃあ、何て呼べばいいの?」


「そうだなぁ。河村さんというのも他人行儀だしな、やっぱり祐司、かな」


「祐司さん?」


「そう。“さん”は取ってもいいぞ?」


「祐司?」


「そうそう。いい響きだ」