おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜

 クソッ!

 もう我慢できねぇ。


「俺の有希に触るんじゃねぇー!」


 そう叫ぶと同時に、俺は物陰から飛び出した。委員長のようにヌッとではなく、ダッとだ。


 嫌がる有希の顔に無理やり顔を近づけていた委員長は、俺の声に驚きこっちを向いた。例の細長い顔を。

 あと1~2秒遅れていたら、有希の唇は委員長のクソッたれに奪われていただろう。


『お、おじさん……?』


 それは可愛らしい有希の声と、可愛くもなんともない委員長の声が重なったものだった。

 だから……おめえ(委員長)は、おじさんって言うなっつーの!