『あんたたちっ、いい加減にしなさい!!せっかく作った母さんのカレーが食べられないってゆーの?!』
閉めてある扉までも突き抜けて聞こえてくる大音量の怒鳴り声は、俺の脳天までもぶちぬいて、まるでトンカチで殴られたみたいだった。
「「今行くー!!」」
叫んだ言葉が兄貴とハモって、顔を見合わせて笑う。
この後に待ち受けていた、試練にも気付かずに―…
大きな音を出しながら豪快に階段を下りると、リビング前に仁王立ちするおたまを持った母さんが待っていた。
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