「フォッフォッフォッ・・思い出したぞっ!綾香ちゃんは、記憶喪失だったんだ!」
「すいません・・」
何だか申し訳なく、何故か謝る私。
「フォッフォッフォッ・・そう気にする事は無いんじゃ。もしかしてまだ記憶は・・?」
「戻ってません。でもたまに・・一部みたいなのが・・もしかしてっ、私の過去で何かご存じです!?」
きっと何か知ってるに違いない、そう察した私は興奮気味に聞く。
期待を込めて。
「わしだって綾香ちゃんの全ては知らぬ。それにあまり急に思い出すと体にも悪い。まあ・・一つ、ヒントを教えよう」
「大切な人は意外にも近くにいるものじゃよ・・フォッフォッフォッ」
大切な人・・?
どういう意味なのだろうか。
私がその意味を知ることはもう少し先のお話。



