゛うわぁぁんっ……゛ 餓鬼の煩い泣き声。 只、耳障りだと思った。 泣き声の聞こえる方に視線をやると、路地裏でしゃがみこむ少女。 見るからに、迷子。 何となく、何となく、 声をかけてみた。 「ねえ、君どうしたの?」 優しく声を掛けるとビクビクしながら顔を上げる。 思わず息を呑んだ。 「お姫様みたい。」 に。 美しい容姿を持った少女。 丁度、今日の雪の様に白い肌、寒さからか鼻のてっぺんと頬もほんのり赤くなっていて更に美しく見える。