「うぐっ………」 バキッという嫌な音が響く。 そして、呻き声を漏らしたのは…流架。 よし、小さくガッツポーズをする。 「覚悟できてんだろうな?」 廉が狼の様に、低く唸らせる。 もう一発、流架の腹に拳を決め込んだ。 その場に倒れ込む流架。 そして廉が此方を向き言った。 「綾香、目ぇ瞑っとけ。」 私は廉の言われた通り、目を瞑ると 「良い子だ。」 という声が聞こえた。