"うぅっ…、ふぅ…っ…" "待って、待って" 幼い自分は少女の背中を何時も通り追いかけた。 "止まってよ…!" そう、叫ぶと少女はピタリとその場に止まり泣きはじめた。 ゆっくりと、俺の方を振り返る。 俺と、目が合うと少女は直ぐに泣き止み満面の笑みでこちらに走ってきた。 "お兄ちゃんっ……!" 嬉しそうに、俺に抱きついて小さな体で俺を抱き締めた。 あぁ…なんて、懐かしいんだろう。