パシッ 優の拳を軽々と掌で止める。 「…お願いですから、綾香を返してくださいよ。」 力の抜けた声、こんな優を見るのは初めてだった。 「そっか。君達は綾香の友達…か。」 一人でそっかそっか、と呟いていた。 やっぱり、コイツは…何か違う。 「ゴメンね。綾香に会わせるのは僕には無理かな。…君達が助けないとね。」 ククッ、と小さく笑い俺達に"期待してるよ"と小さく投げかけた。 そして、その男は廊下の奥へと足を進めあっという間に姿は消えた。