「…綾香ちゃん!」 蕪木さんの後ろには、焦った表情の流蛇が居た。 「…ッ、早く、お風呂。」 「えっ……う、うん。」 流蛇は、蕪木さんを無視し私の腕を半ば無理矢理引っ張って行く。 後ろを見ると、蕪木さんが深くお辞儀をしているのが見えた。 何で、流蛇がこんなにも焦っているのかは私には全く解らなかった。 蕪木さんが見えなくなった、廊下の途中で突然流蛇が足を止める。 止まりきれなかった私は、流蛇の背中に顔をぶつける。