「如月様。」 突然、後ろから声がした。 振り向くと、そこにはスーツを着た長身の男の人。 「誰です…か?」 「蕪木【カブラギ】と申します。一条組に仕えている者です。」 「そう…ですか。」 「如月様は、こんな場所で何をしておられるのですか?」 「あっ、あの……すいません。」 何か、言い訳をしようかと考えたけど、あまりにも感情の無い瞳で私を映す蕪木さんを見て謝ってしまった。