すると、ママの痛い拳骨が、お兄ちゃんの頭の上にミラクルヒット。 痛そうだなあと思いつつ、私は心の中で笑っていた。 「いってえ!何すんだよ、母ちゃん!」 頭を抑えながらママに、まだ反抗をする。 お兄ちゃんの名前は ――----。 いつも、妹の私に意地悪ばかりするけれど、実は優しいお兄ちゃんも知っている。 そういえば、3歳の夏私が溺れた時に助けてくれたのはお兄ちゃんだった。