「全て、思い出した―…」 「そう、嬉しいなあ、僕の事を思い出してくれたなんて。」 「――――憎い。」 私は、憎悪の表情を浮かべて言った。 その言葉を聞いた一条流架は、嬉しそうに言った。 「もっと、僕を憎んでよ。」 さぞ、嬉しそうに。 一条流架は、私が苦しむ程、喜びに満たされる。 そんな奴だった--。