「そうかよ……」 麗は泣き崩れる綾香を見て、悲しい色に瞳が染まる。 「何か会ったら言えよ?」 俺が、そう言っても、綾香は只顔を俯けるだけ。 そして、立ち上がると無言で、ドアをゆっくりと閉めてしまった。 俺達は諦めて、車へと戻ろうとした時。