「皆が……怖くなって…」 そう言うと、麗がバンッと大きな音を立て、鉄のドアを蹴る。 「取り敢えず、中入って話さない?」 と、陸が麗を抑えるように穏やかに言った。 陸が、綾香の部屋へと足を踏み入れ様とした時。 「ダメッ!!」 綾香が尋常じゃない程の大声を上げ、陸を押し返す。 「お願いだからっ…私に近付かないでえっ……!」 綾香はその場で泣き崩れてしまった。