「綾香ちゃんから全てを奪い、壊したい。綾香ちゃんが壊れたらどうなるか君は知ってる?」 「知るわけねえだろ…」 「本当に美しいんだよ…」 うっとりとした声で、男は言う。 「あぁ、そうだ。君も………奪うからね。クククッ…クククッ……」 狂った様に笑いだす男。 背筋がゾクゾクと凍り付く。 この男の瞳には光が全く見えねえ…こいつの瞳は……血で赤く染まりすぎている。 俺は、気持ち悪くなり、リムジンから離れる。 すると、カーテンと窓は閉められあっという間に去ってしまった。