私は只、暗い部屋で一人、麗の無事を祈り続けた。 深夜を回った頃、部屋の扉が開かれた。 お兄ちゃんは少しだけど、小さな傷を作っていてたくさんの返り血を浴びていて ―――猛獣の様だった。 でも、私と目が合うといつもの様に優しく笑ってくれるんだ……。