地味女が巻き込まれました。【下完】




「綾香から、抱き着かれる何て…お兄ちゃんは感激だよっ…!!」



とまあ、暢気な発言をするシスコン野郎。



「そんな事言ってる場合じゃないの!早く…早く麗を助けてっ!」


「……どういうことだ?」


私の何時もと違う真剣な表情からか、お兄ちゃんの表情もガラリと変わる。



「わからない!私にも…わからないの!とにかく、麗を助けて…!!」


「……わかった。麗は俺が守るから。綾香は安心して待ってなさい。」



ポンポンと、私の頭を優しく叩く。



それは…優しいお兄ちゃんの表情。



「ありがとう……!」



私は涙を堪えながらお兄ちゃんを見送った。