廉side 何時もの様に俺は保健室にやってきた。 保健室のベッドで仰向けになると、心地よい風が窓から流れ、俺を夢の中へ誘う。 最近、学校が益々つまらなく感じる。 なぜなら ・・綾香がいないから。 たった、それだけのこと。 俺がこんなに一人の女に執着したのは、始めて。 愛しい人がいるだけで、俺の世界がこんなに変わるとは思ってはいなかった。 暫く想いを巡らせているうちに、俺は眠気に負け、意識が途切れ途切れになっていた時だった。