〖ガラスの想い〗

「倖ー、帰るわよぉー」

幼稚園に迎えに来た私は、
倖を呼ぶ。


「ママぁー!!」

倖を抱き上げ先生に
「さようなら、」
「ありがとうございました」

と言って幼稚園を出て行こうとした。

その時、


「あ、あの・・・!」

後ろから聞こえた声に振り向く。



そこには今朝の人、御神さんが居た。


「・・・は、はい・・・」

「今朝は本当にスミマセンでした!」


そう言って思いっ切り頭を下げる。


「や、やめて下さい!?」
「謝るほどのことじゃないんで
大丈夫ですよ・・・!」


慌てて御神さんの肩を持つ。

「そうですか・・・」

「それじゃ、俺はこれで」


変な人だなぁー・・・。



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「倖~、」
「今日は倖の大好きなハンバーグよぉ~」


「やったぁーっ♥」

倖は大喜びで飛びついて来る。



「じゃぁー手洗ってきて」

「はぁーいっ!」


上機嫌な倖を見ると
私まで嬉しくなった。



そして、ふと御神さんの事を思い出す。

ちょっとぶつかっただけなのに・・・


「ねぇ~・・・」

と言って私は倖の頭を
くしゃくしゃっと撫でた。