「冬瑚…前からモテるだろうとは思ってたけど、そんなにかよ!?」


「その中にサクエリちゃんのも入ってんのか!?」


「だからいったい──」



何の話だよ!?

と言おうとした俺の言葉は、目の前にスッと差し出された何かによって遮られた。


周りのみんなも一斉に黙る。



目の前にあるのは可愛くラッピングされた小さな箱らしきもの。


それを持っているのは、ニヤリと口角を上げたタツ兄だった。



「へ…?コレ……」


「これで22個目だな。俺からの愛のチョコレートだ」



チョコレート…?


──はっ、そうか!


昨日はバレンタインだった!!