車は学校の近くで徐行となった。 「今日は少し遅れてたので列につかまってしまいましたね。」 風間さんはため息混じりに言う。 校門まで送迎の車が列を成している。 毎朝の光景だ。 朝礼までは時間あるし、いつもならゆっくりと列が動くのを待つが、今日はそういうわけにはいかないかな。 俺は隣に座る真琴を見る 驚いたようにこの光景を見ていた。 鞄を掴み、風間さんに言った。