漆黒の黒般若

平助はとりあえずその事を副長に報告に行き

俺は坂下のいる部屋へ向かった


廊下を歩きながら考える


何て声をかければいい?
どんな表情で入っていけばいい?
泣いているのだろうか?
それともまた無理して笑うのだろうか?


今まで人とあまり深く関わってこなかった斎藤は勿論人をなぐさめたことなどなかった

口下手な自分は何て言えばいいのか悩む


そうこうしているうちに部屋の前まで来てしまった


部屋の前でしばしたじろぐが意を決してふすまをあけた