その日、あたしは芹沢に扇子を買ってやった
彼の使っている扇子は真っ黒の鉄扇で趣味がわるいと思ったからだ
彼の妻になったからには旦那の趣味をよくするのも仕事の1つ
たとえそれが一生使われないとしても生きている間に妻らしい事をしてあげたかったし
したかった
縁側に行くと楠葉ちゃんが座っていた
「楠葉ちゃんっ」
「あっ、お梅さん」
すぐに笑顔になる楠葉ちゃんの顔を見て少し申し訳なくなる
この子はあたしが死んだら泣いてくれるのだろうか
この顔をくしゃくしゃにして涙をながすのだろうか
近いうちに訪れる死に不思議と恐怖心はわかなかった
しかしこの妹のような少女が泣くのは嫌だった
「楠葉ちゃん…」
「はい?」
「ごめんね…」
みたらし団子を美味しそうに頬張る楠葉ちゃんを抱きしめる
「わぁっ、お梅さん。どうしたんですか?」
「なんでもないよ」
すぐに離しにっこり笑うとあたしは芹沢の元へむかった
達者でね…
楠葉ちゃん
彼の使っている扇子は真っ黒の鉄扇で趣味がわるいと思ったからだ
彼の妻になったからには旦那の趣味をよくするのも仕事の1つ
たとえそれが一生使われないとしても生きている間に妻らしい事をしてあげたかったし
したかった
縁側に行くと楠葉ちゃんが座っていた
「楠葉ちゃんっ」
「あっ、お梅さん」
すぐに笑顔になる楠葉ちゃんの顔を見て少し申し訳なくなる
この子はあたしが死んだら泣いてくれるのだろうか
この顔をくしゃくしゃにして涙をながすのだろうか
近いうちに訪れる死に不思議と恐怖心はわかなかった
しかしこの妹のような少女が泣くのは嫌だった
「楠葉ちゃん…」
「はい?」
「ごめんね…」
みたらし団子を美味しそうに頬張る楠葉ちゃんを抱きしめる
「わぁっ、お梅さん。どうしたんですか?」
「なんでもないよ」
すぐに離しにっこり笑うとあたしは芹沢の元へむかった
達者でね…
楠葉ちゃん

