「おかしくないと思うよ。
そんな当たり前のコトを
普通、10代で考えないんだけ。
人間はね…」
『えっ…?』
「あっ!!今のは
聴かなかったことにして。」

そう、いたずらに笑う彼は…
自分には、ない輝きを持っていた。

そして、用事を
思い出したかのように。

「そうだ、今、
人を探してるんだ。
友達の妹なんだけど。」
「へぇ~お兄さんも
親切なんだね。せっかくの
自分の休みに、人探しなんてね。」
「ほんとは、自分の休みを
楽しみたかったけどね。
彼女が、是非、手伝いって
聞かなくて(笑)」
「そうなんだ、人探しの
邪魔しちゃってるね。
私も、ヒマだったら探してみるわ。」
「ありがとう。
そうしてくれると助かる。」

私は、優しそうにほ微笑む
お兄さんから、ビラを受け取り。
その場から、歩きだした。

誰かが近づいてくる気配がしたから。