「嫌!別の部屋にして!」 「そんなこと言われてもなぁ。元々俺の部屋なわけやし。」 丞は困ったような顔をした。 確かに、そうなんだけど。 本当はここは丞の部屋で、私がそれを貸してもらっているだけ。 本来なら出て行くなら私。 「絶対、私にさわらないでくださいね。」 「分かった。俺は疲れとるんや。はよ、寝よ。」 丞の言葉を信じて二人で部屋に入った。 うう、気まずい。 ええい、寝てしまえばこっちのもんだ、と思って布団に潜った。 丞は、そんな私の様子をじっと見ていた。