「翼くん分かってくれた?」 「…多分。ちゃんと面と向かって言えて良かったです。」 罪悪感は残るけれど、ずっと引っかかっていたものが取れた気がする。 「沖田さん、ありがとうございました。」 勇気を、与えてくれて。 沖田さんは満足そうに目じりを下げた。 「それじゃあ、帰ろうか。」 「…はい。」 一度、篠原くんに向きかえる。 「きっと、また会うことになるわ。」 どうしてかしら? そんな気がしてやまない。