目の見えない吸血鬼との求婚

母親は驚いた顔で、俺を迎えてくれる。


「たまたま目が覚めただけだよ」

返事をしながら、リビングを見渡す。父親の姿がなかった。


「父さんは?」


母親に聞く。


「三十秒前に仕事に行ったわ。血相を変えて出ていったわ」


「そう」


そうだよな。あんなものを見てしまったら、大人しくしてはいられない。