後に残ったのは枝垂れ桜と翔の最後の言葉……そして喪失感。 ——————翔はもういないという喪失感だけ。 私の瞳に翔が映ることはもう無い。 そう思った瞬間私の瞳から色が失くなった。 もう、何もかもどうでもいい。 「……かける、…………かけるっ!」 いくら泣いても涙が枯れ果てることは無く、一晩中私は桜の木の下で泣き続けた。