あんなに、会いたかった佑真がいたから。 高校生の頃より、ずっと大人ぽくなって、少し短めの黒髪のせいか、あの頃よりしっかりして見える。 間違いないよ。 佑真だ。 「矢吹くん、自己紹介を」 「はい。今日から三ヶ月、ここへ配属されてきました。矢吹 佑真です。よろしくお願いします」 スーツをカチッと着こなして、軽く頭を下げる。 本当に、見違えるほど大人ぽくなってるね…。 「矢吹さんて、カッコイイね?」 「うん。背も高~い」 ヒソヒソと、そんな会話も聞こえてきたり…。