しばらくして、
ネルフがやって来た。



「ルウナ様、ラウルそろそろ城へ戻りましょう。」


「ネルフ…。
その女の子は誰なの?」


ネルフは、細くて、ぐったりしている女の人を抱いていた。



「エレン!!」


ラウルはその子を見るなり、慌てて近寄った。



ラウルの知っている人なのかな…? 


「道端で倒れていたんだ。城で手当てをしないと。
ラウル知っているのか?」


「はい…。エレンにも家がありません。」



「では城でしばらく面倒見ましょう。
ルウナ様、城へ戻りすよ。」


「うん。」




ラウルは馬車の中で、心配そうに見つめていた。