… 「…んっ。」 陽菜が起きた。 陽菜に気づかれないように わざと背を向け、安堵のため息をついた。 「…起きたか?」 「し、紫苑!私…」 「あぁ。キッチンでいきなり倒れたから、 運んできといた。」 「あ、ありがとうございます…」 「別に。」 俺がここまで運んできたことに 驚いたようだ。 …傷ついたが、まぁ当たり前か。 いつも冷たい態度だもんな。