「陽翔……」



「いいよー!」



職員会議が終わり、俺は同僚で友達の藤崎 陽翔【フジサキ ハルト】に、頼み事をしようとした。



すると、陽翔はまだ俺が何も言ってないのに、明るくそう言った。



「お前なぁ……」



「ん?なに?お前どうせ、希ちゃんに会いたいからって、俺に代わりしろってそう言うんだろ?」



ちゃんと話を聞けと言おうとすると、陽翔はまた俺の言葉を遮った。



てか……
全部わかってたのか─



「あれ…?違った?」



「いや…合ってる。」



「やっぱりー…そろそろ言い出すと思ったんだよ。一真、希ちゃんにベタ惚れだもんな!」



くそ……
何も言い返せない。



「断る理由なし!一真、今までよく我慢した!今日は全部俺に任せて、気兼ねなく行ってこい!」



「…ありがと。」



いい友達を持ったな、俺。



…ちょっと、ムカつくけど。