夢に見るなんて…… そんなに俺、希に会いたいのか─ そう思いながら、まだぼんやりする意識の中、左手薬指から指輪を取って、それを見つめる。 「…………」 しばらくそうしていて、ふとある考えが浮かんだ。 「…よし。」 今日… 希に、会いに行くか。 指輪を嵌め直し、立ち上がって大きく伸びをする。 そして、学校に行く準備をしてからまだ眠っている茉央を起こさないようにそっと抱き上げ、家を出た。 さて…… 今日も1日、頑張ろう!