恋、涙 …【3】〜俺の大切なもの〜




俺ももう……
2人の父親だもんな─



しっかりしなきゃ…



結愛の寝顔を見ながら、俺は決意を新たにした。






「かーくん。……頑張ってね。」



面会時間ギリギリまで病室にいた俺は、希にこう言われて病室を後にした。



同室のお母さん方の目もあるし、恥ずかしいから、握手だけして別れた。



希の退院は明後日。



幸い、その日は日曜日。
よかった……休みだから、迎えに行ける。



次に会うのはその日。
今から楽しみだ。






「パパー!おかえりー!」



病院を後にして、茉央を迎えに希の実家に向かった俺。



玄関のドアを開けるなり、待ってました!と言わんばかりの勢いで、茉央が俺に飛びついてきた。



「…茉央、ただいま。」



「おかえり、一真くん。」



そんな茉央を抱き上げ、頭を撫でているとお義母さんが出てきたので、軽く頭を下げた。