たいむ あうと。


「馬鹿みたい」
美加が短剣を持って立っていた。
その眼差しは亜子を見つめている。

「ずっと待ってた…あんたを殺すチャンスを!!その為に仲良くなったのよ…なのにヘラヘラ笑っちゃってさ。皆、あんたを殺したかったのよ!!!!」
ードクン。

「美加!!親父さんの言葉を忘れたんか!!」
「忘れてなんかない!!だけど…憎くて…たまらない!!!」
ードクン。


「あんた誤解してたみたいだけら言うけど、龍はあんたのことなんてなんとも思ってないわ。ただ同情してただけ。あんたに優しくする事で、自分の罪を消したかっただけ!!」
ー龍様が、同情していただけ?
その言葉が、異様に私の心を掻き乱した。

「龍様…?」
亜子は龍を見つめた。
龍は目を閉じて苦い顔をするだけで、応えない。
ー本当…なんだね…。

亜子は剣を美加に向けた。
「うぁあああッ!!」
「!!!」
亜子が剣を振りかざすと、美加の小さい剣は弾かれた。
手元が空いた美加の元に、剣が振り落とされる。

「美加!!!」
「…亜子っ…」
美加は地面に倒れこんだ。
そこから血が溢れて広がっていく。
美加の腹部は血まみれになっていった。

「…医療班を!!はやく!!龍にもだ!!」
楓が指示すると、医療班が二人のもとに駆けつけた。
悠が美加を抱きかかえ、泣きそうな目をして見ている。