糖度∞%の愛【編集前】



「美人でも、そんなことしてるやつと付き合いたくないね」

「私も職業を偽って、尚且つ相手の気持ちも推し量れない自己中なおしゃべり男とは付き合いたくありませんね」


ひとつ言われたら倍返し。

彼方じゃない人ならば、何を言われても別にかまわないけれどやられっぱなしは性に合わない。

こんなことで泣くような弱い精神は、10代のころにとっくに卒業している。


私がこんなことを言うとは思っていなかったのか、自称内科医は怒りをあらわにして私を睨みつけてきた。


さっきまで猫なで声で私にしつこいくらい話しかけ続けてきていたのに、一瞬でこんなにも態度がかわるものなのだ、人間は。

だから、彼方が私の病気を知っても好きでいてくれて、もっと私を理解してくれようとしてくれていることは、とても幸せなことだ。


こうやって思ってくれる相手に出会えたことは、とっても尊くて、とっても温かくなる。


そんな恋をする人ならだれでも経験のある“相思相愛”ということを経験できていることを、そんな当たり前のことを私は何より幸せに思う。
そんな何でもない事や些細なことを幸せだと感じられることが、嬉しくて仕方ない。


「顔が綺麗でも、こういうことしてると今までの恋愛も散々だったんじゃない?」