待ち受けカノジョ。

フンだ。

奈緒のばかー。

そんな責めるなよぉ。

今やりたい事がないんだから、将来の話されたってピンとこないよー。


「と、とりあえず、テストに向けて勉強しよ?」

遠くから、なだめすかすような奈緒の声が聞こえる。


「がんばろうよ、せめてノートの最後まで。ね?」


ノートの最後?

記憶の中の銀ぶちメガネがギランと光る。


たしか、平石が意味深な感じで『最後まで』って言ってた…

むくっと立ち上がる。


「あっ、やる気になった?」

奈緒の言葉をスルーしてノートを取り上げ、パラパラとめくった。


「あっ!」

思わず目が釘付けになる。

「こ、これは…!!」

「ねぇ!どうしたの?ねぇねぇ!」

「…まさか」

「ねえってば!」


最後のページ。


そこに書いてあったのは、

『よくガンバッたね☆』というセリフと

めくるちゃんのイラスト。


おおっ!

こんな所にめくるちゃんがぁっ!!


その下に書いてある一言で、オレは確信した。


『めく友の力になれれば光栄です』

そうか!平石は!!


「いゃほぉ~い!」

「ちょ、何!?」


驚く奈緒を無視して小躍りするオレ。


初めてできた、オレのめく友~!