待ち受けカノジョ。

強くなった風が、奈緒の髪をふわっと揺らす。


「帰ろっか?」

「うん」


奈緒の手を取り、立ち上がった。


手のひらから伝わってくる暖かさ。

オレは奈緒の手をしっかりと握りしめた。


確かに奈緒がここにいる。



オレ達の恋は、始まったばかり。

人生だって、まだまだこれから。


いろんな事があるだろう。


でも、これだけは言えるんだ。


オレはこの手を

絶対に離さない。