「順平!!」

ガラッとドアが開き、父ちゃんとミナミさんがバタバタと駆け込んで来た。

「あ、父ちゃん!」

さすがに心配して来てくれたんだ。

普段は言い合いばっかりしてムカつく父ちゃんでも、今は何だかホッとする。


「順平、オマエ…」


うんうん。

心配してくれてありがとう。

オレは大丈夫だよ、父ちゃん…


「なにやってんだ?バカ!!」

えっ!?

「アホ面さらしてポケーッと歩いてるからだ!バカ!!」

ええっ!?

「だ、だってオレが悪いんじゃないし…」

ツカツカと歩き寄ってきた父ちゃん、いきなり超どアップ。

「オ・マ・エ・が・わ・る・い」

「えええ~!?」


成田さんとミナミさんがクスクスと笑っている。

「相手は女の子だぞ!?女を傷つけるなんて、男じゃねえ!イヤ、その前に人間じゃねえ!クソだ、クソ。クソ息子!!」

「ちょっと、クソって…」

「ハイハイ、お父さん!」

成田さんが割って入る。

「ここは病院ですからね!お静かに!」

「あっ、こりゃどうもスミマセン…」

ペコペコと素直にあやまる、女の人には弱い父ちゃん。