待ち受けカノジョ。

あ…


「ちょっと!なによ、これ!!」

汚部屋の中心で葵が叫ぶ。


あら~

見てしまいましたか…


「どうやったらこんなにヒドくなるの!?よくここに生息できたね!?なんだよ、このゴミの山!超クセーし!!」

「イヤ…今日片付けようと思ってたんだよね」

この言い訳、苦しいかな?

「しかも、エロ本なんかないじゃん!」

「スミマセン、ウソつきました。ハハハ」

もう笑ってごまかすしかない。


「ハハハじゃないよ、滝山順平!!」

ん?

葵じゃない声。

「えっ?…千夏!?」

隅の方から千夏が現れ、ゴミをまたいで葵の横に並んだ。


「な、なんで、千夏まで!?」

オレをスルーして鼻をつまむ千夏。

「ムリだ、ここ!出よう、あぉタン!」

葵が手で悪臭の空気をブンブンとはらう。

「だね!」

「マジでありえねーわ」
「人としておかしいよね」

ブツブツ言い合いながら、ゾロゾロと出て行く2人。


なななな、なんで?

なんでオレ、こんな女難続きなんだぁ!?