待ち受けカノジョ。



そうだね。

この人がいれば、きっと私は変われる。


「私も、自分を磨かなきゃね!」

「大丈夫。奈緒は絶対輝くから。オレ、いつでも手伝うよ。奈緒が似合いそうな服とか、分かってるし」

「ホント?さすがぁー!」

「ってゆーか、オレが好きな服を着せるから!」


んっ?

滝山君がそんなこと言うなんて、めずらしいな。

女の子と買い物してる時には、自分の好みの服を押し付けたりしないんだけど。


「早く帰ろっか!今夜はめくるちゃんの放送日だしね」

オタク丸出しでニヤついた滝山くんの笑顔を見ると、なんだかホッとする。

これが滝山くんの飾らない姿だから。

そして、こんな滝山くんを知ってるのは、私だけ。


「うん!私も見る!!」


夕日が落ちて、空が紫色に変わる。


滝山くんが最後に言った『まかせとけ!』という言葉が、いつまでも私の心に優しく残った。