「桃香ね…堕ろしたんだよ」
「えっ!」
衝撃が走る。
「誰の子だか分かんないし、まだ中3でしょ?パパとママにすごい怒られたってゆーか、嫌われて、今でも家じゃゴミ扱いされてるんだ…」
ポタッ
桃香ちゃんの握り締めた手に、涙が落ちる。
「それが学校で噂になり始めたから、高校は遠い所に決めたの。
高校入ったら友達もいっぱいできて、すごく楽しかった。
でも…どこからか、またあの噂が流れるようになって、友達が次々と離れていった。
それを知らない奈緒だけが、友達でいてくれたの」
今、奈緒はこの話をポケットの中で聞いてるんだろう。
「女の友達はいなくなったけど、男が声をかけてくるようになった。目的なんて、そんなの分かってる。
でも、そんなサイテーの桃香なんかでも必要としてくれる男がいるなら、構わないって思っちゃったの」
「桃香ちゃん…」
聞いてるうちに、胸が痛くなってきた。
「そうやっていろんな男とヤッてる間に、いつか桃香を本気で好きになってくれる人が現れるんじゃないかって思って、
気が付いたら自分から男に声をかけるようになってた」
ふっと脳裏をよぎる、アイツの冷酷な笑顔。
「奈緒の彼氏ともヤッたよ」
「あっ、バカっ…!」
それは言わないでほしかったのに!
今さらだけど、ポケットの上から携帯をギュッと握る。
「えっ!」
衝撃が走る。
「誰の子だか分かんないし、まだ中3でしょ?パパとママにすごい怒られたってゆーか、嫌われて、今でも家じゃゴミ扱いされてるんだ…」
ポタッ
桃香ちゃんの握り締めた手に、涙が落ちる。
「それが学校で噂になり始めたから、高校は遠い所に決めたの。
高校入ったら友達もいっぱいできて、すごく楽しかった。
でも…どこからか、またあの噂が流れるようになって、友達が次々と離れていった。
それを知らない奈緒だけが、友達でいてくれたの」
今、奈緒はこの話をポケットの中で聞いてるんだろう。
「女の友達はいなくなったけど、男が声をかけてくるようになった。目的なんて、そんなの分かってる。
でも、そんなサイテーの桃香なんかでも必要としてくれる男がいるなら、構わないって思っちゃったの」
「桃香ちゃん…」
聞いてるうちに、胸が痛くなってきた。
「そうやっていろんな男とヤッてる間に、いつか桃香を本気で好きになってくれる人が現れるんじゃないかって思って、
気が付いたら自分から男に声をかけるようになってた」
ふっと脳裏をよぎる、アイツの冷酷な笑顔。
「奈緒の彼氏ともヤッたよ」
「あっ、バカっ…!」
それは言わないでほしかったのに!
今さらだけど、ポケットの上から携帯をギュッと握る。



