待ち受けカノジョ。

「そうだ!友美さんの店もやりなよ!」

「えっ?」

「この際、父ちゃんの店との壁壊してさ、ワンフロアにしてもいいんじゃない?」

う~んとうなる友美さん。

「でも私、こじんまりした狭さと暗さが好きなんだよね。順平も知ってると思うけど、根本的には人間がニガテだし…」

「それはわかってる。でも、お客さんの立場としては髪と服を同時にコーディネートできるから便利だし、将来的には両方の店にもプラスになると思うよ!」

友美さんはしばらく考え込んだ後、思い切ったように言った。

「その通りかもしれないわ。お客さんの心がわかるのは、順平の方だもんね。わかった。恭平に話してみる」

頭を大きくブンブンと振ってうなずくオレ。


「友美さんはさー、定休日も決めないでいつもお店開けてるんだから、たまにはゆっくり休んだら?」

「ふふ…そうしようかしら」

友美さん、ちょっと嬉しそう。

「でも、タイミング良かったよ。オレもちょうどその辺で、悠人んトコに行こうと思ってたんだ」

「ああ、上杉君か!そういえば、しばらく行ってないもんねぇ」

「うん、3年ぶりかな」


そう。

今年はどうしても悠人の所に行かなきゃいけない理由があるのだ!