待ち受けカノジョ。

―――

「結局さぁ、平石と千夏、一緒にイベント行くらしいよ?」

リビングで、オレ製作の冷やし中華をズルズルすする。

「あら、そう!いいじゃない!」

友美さんもオレの前でウマそうに食べてくれてる。

「順平も一緒に行けばいいのに」

「えっ?イヤ、オレはそんなに興味ない…かな。そ、それに、バイトもしなきゃだし。ねっ?」

「ふ~ん、そう?」

紅しょうがをつまみながら、オレをチラ見する友美さん。


ウソつくのヘタクソか、オレ!


「あ、そうそう!肝心な話するの忘れてた!」

友美さんが箸を止めた。

「えっ、なに?」

「恭平、お盆休みも含めて一週間、お店休むんだって」


一週間?

「長いね、どうしたの?」

「突然『飽きた!この内装に飽きた!』とか言い出してね、改装工事するんだってさ」

「ええ?また父ちゃんの病気が…」

これで内装変えるの何度目だ?


「恭平は昔から突拍子もない人だからね~」

仕方ないわね、という表情で友美さんが笑う。

「今、業者の人と打ち合わせしてるみたいよ」


オレの頭に、ある考えがピン!と浮かぶ。