待ち受けカノジョ。



内藤さんは最後に、滝山くんのお父さんのお店で髪をセットして、友美さんのお店で服を買った。

滝山くんは、買い物袋を両手いっぱい持たされ、内藤さんを家まで送って行った。


「イヤイヤイヤ、疲れたわ!」

速攻でオタクモードにチェンジして、ベットに飛び込む滝山くん。

「お疲れ様でした!」

「オレ買い物好きな方だけどさ~、女の子の買い物ってなんであんな長いんだろうね」

片足を上げて、ふくらはぎをモミモミしてる。

私の嫌いなスネ毛があんまりなくて良かった。


「これから毎日こんなんかぁ~!」

「でも、バイト代もらえるんだからいいじゃん…あ!ホラ、またメール来たよ!」

「へいへーい」


明日の担当の子は、3時までバイトがあるらしく、それから会おうという事になった。


「明日ぁ~、朝9時に目覚ましかけてるけどぉ~、オレが起きなかったらさぁ、奈緒大暴れしてくんないかなぁ…?」

「ああ、私が暴れると振動でバイブレーターになるからね!でも、もっとゆっくり寝てればいいじゃん?」

「あー、いいの。明日は病院に行くか…ら…」


あれ?

寝ちゃった。

相当疲れてるんだね。

それでも、病院にまで行ってくれるなんて

…優しいな、滝山くんは。


今日だって、私にすごく気を使ってくれたし。

こんなダサ子の私のために。

滝山くんが女の子に人気あるのは、ファッションの事もあるし、無自覚にチャラいのもあるけど、

優しいからなんだろうな…