お願いだから、怒らないで、ちゃんと教えて欲しい。 クロはゆっくり話し始めた。 自分が生まれた時のこと、 しばらくはみんなで楽しく暮らしたこと、 彼の兄弟みんなが、箱に入れられて知らない所に置かれた事、 そのなかで2匹は知らない誰かが連れて行ったこと、 残った自分ともう2匹は犬に追われて、離れ離れになってしまった事、 などを私にわかるように話してくれた。 『でも、家族じゃないの?』